「雨の日の噴水」スタッカートのタッチを変える

fountain

「色々なスタッカートのタッチ」

ピアノ以外に、塾やバレエ、スイミングと超多忙なAちゃん、限られた時間の中で、ピアノの練習を頑張っています♪

Aちゃんは、渚のアデリーヌなど、メロディがきれいで流れるような曲が好きで、今ギロックの「雨の日の噴水」を練習しています。

この曲は左右の手を交差しながら弾きますが、左手は空からポツポツと降ってくる雨の粒を、右手は噴水の水が湧き上がる様子を表しています。

左手のメロディはスタッカートではっきりめに、右手はなめらかに弱く弾きます。

Aちゃんは、左右の弾き分けを上手に出来るようになったので、先日のレッスンでは、左手のスタッカートのタッチを変える練習をしました。

最初はメゾピアノで、一拍目の音はテヌートが付いたスタッカートなので、軽く跳ねるのではなく、親指で鍵盤を深く押してから、手首と一緒に少し上に上げます。

二拍目からはスラーが付いているので、そばで小さく跳ねながら、次の音へなめらかに跳躍させて弾きます。

クレッシェンドの頂上は、アクセントが付いているので、手を高く上げて音を響かせて、華やかに跳躍させます。

次のフォルテッシモからは、指先を固くして、一音一音はっきりと短く跳ねます。

こんな風に、一曲の中に様々なスタッカートが出てきますので、それぞれタッチを変えて音の表情を変化させます。

手の上げる高さによっても音が変わります。

「この音は30センチくらい上げて弾いてみて」と言うと、Aちゃんは、「えっ、30センチも?」と言いながらその通り弾いてみた後、「ホントだ、さっきと違う!」とうなずいていました。

一曲を丁寧に勉強し、手首や指先の色々なタッチを学ぶことで、生徒さん達のピアノの音が少しずつ変わっていき、演奏している時の表情にも真剣さが増してきます。

演奏する音を自分の手で自由に変化させることが出来るようになると、ピアノを弾くことの楽しさがさらに味わえます。

曲を仕上げていく中で、色々な技術を身に付けながら、そんな楽しさも感じて欲しいと思っています♪